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Sep 15, 2009

人間中心イノベーション・シンポジウム~世界のトップ・ビジョナリーに学ぶ!~終了しました

去る9月11日(金)東京大学福武ホールにて、「イノベーションの学校」i.schoolの開校を記念する「人間中心イノベーション・シンポジウム」が開催されました。

東京大学 知の構造化センターを母体に設立されたi.schoolは、イノベーティヴな発想を持つ人材を育成する目的のもと、東京大学在学中の学生(大学院中心)に向けた教育プログラムを提供します。i.schoolの考える、人間中心イノベーションを創出する新しいリーダー像に基づいて、その目的と思想を国内外のトップビジョナリーとともに討論する野心的なプログラムをシンポジウムに盛り込みました。参加者には東京大学の教職員、学生を中心に、企業のR&D、デザイン、または人材開発などのご担当者など多彩な顔ぶれが揃い、学術界のみならず産業界からの関心の高さも伺うことが出来ました。

hamadaholii

エグゼクティブ・ディレクターとしてi.school設立・運営の総指揮をとる堀井秀之教授(東京大学大学院工学系研究科)の導入により、東京大学総長濱田純一氏の開催挨拶、文部科学省高等教育局長徳永保氏の来賓挨拶をいただき、その後ゲストスピーカーによる基調講演へ。基調講演の口火を切ったのは、米国のデザインイノベーションファームIDEOのジェネラル・マネージャーのトム・ケリー氏。日本でもベストセラーとなった著書を下敷きに、多くの事例を引きながらイノベーションの方法論を語る氏のプレゼンテーションはオーディエンスの心を掴み、会場の空気は一気に熱くなりました。続いて、トロント大学ロットマン経営大学院よりヘザー・フレイザー教授が、デザイン思考とビジネスデザインについて講演。教育者の立場から、ビジネスとデザインの共有すべき方向性を示しました。

tomheather

シンポジウムの後半はインタラクティブ・セッションの形式で行われました。前半は堀井秀之教授のナビゲーションの下、多摩大学大学院教授紺野登氏、スタンフォード大学デザイン研究所(d.school)教授のバリー・カッツ氏が登壇。堀井氏からの質問形式により、産業の歴史と変化、サステナビリティ実現の可能性、教育の果たす役割などについて日米の現状や今後が自由に討論されました。

session1

そして、シンポジウムの終盤、ハイライトを飾ったのは東京大学の学生有志よる研究サークル“イノベーション探検隊”(通称イノタン)によるプレゼンテーションです。イノタンは日本発の人間中心イノベーション事例を複数取り上げて自主リサーチを敢行。リサーチを通して彼らが発見したイノベーションの秘訣から3つの疑問を抽出し、5人のビジョナリーに投げかけました。彼らの鋭い質問に、ビジョナリーたちも大いに手応えを感じたようでした。

session2

東京大学理事・副学長松本洋一郎氏の閉会の言葉をいただいて、シンポジウムは閉会。i.schoolはその翌週より、IDEO、博報堂のファシリテーターを迎えた第1回のワークショップを実施します。告知ページはこちらからご参照いただけます。http://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/programs/seminar/symposium_sep09

これに続き、人間中心イノベーションをめぐる様々なアプローチをワークショップ形式で実施していく予定です。

<講演者>
Tom Kelley
米国を代表するデザインイノベーションファームIDEOのジェネラル・マネージャーとしてビジネスディベロップメント、マーケティング、人事、法務などの役割をこなす。

Heather Fraser
Rotman School of Management, University of Toronto教授。ビジネススクールに「デザイン思考」の新風を吹き込む新たなイノベーション教育プログラム・DesignWorksを2005年に立ち上げ、同プログラムの責任者を務める。同校就任前はP&G社等で活躍。

Barry Katz
Stanford Institute of Design(d.school)教授、California College of the Arts教授、IDEOフェロー。デザイン史、デザインセオリーの研究に従事するかたわら、IDEOの一員としてイノベーション・ワークショップを指揮。

紺野登
多摩大学大学院教授。知識経営に関する幅広いプロジェクトへの参画を通じ、知識産業企業やデザイン企業・団体へのコンサルティング、リーダーシップ教育などを行う。デザインマネジメントの概念を日本に紹介し、千葉大学大学院や桑沢デザイン研究所でデザイン経営講義を行う。

堀井秀之
東京大学大学院工学系研究科教授。i.schoolエグゼクティブ・ディレクターとして、i.school設立・運営の総指揮をとる。東京大学知の構造化センターではセンター長として、分散する知識の構造化と価値化をテーマに研究開発を推進。

田村大(司会進行)
i.schoolディレクター。(株)博報堂 イノベーション・ラボ 上席研究員として、人間中心イノベーション・プロセスの研究・実践に取り組む。 2007年より「ビジネス・エスノグラフィ」の体系化に着手。日本能率協会、日本産業デザイン振興会等を通じて、普及を推進する。

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