Workshop Reports

Apr 5, 2021

参加者レポート
2020年度第9回レギュラー・ワークショップ
「ポスト・アイデア創出:その後のプロセスへの挑戦」

第9回レギュラー・ワークショップは、第2回同様、i.schoolの第1期生で、イノベーションのコンサルティング事業を展開しているi.labの代表、さらにはi.schoolのディレクターでもある横田幸信によるファシリテーションで実施しました。

テーマ:ポスト・アイデア創出:その後のプロセスへの挑戦

ファシリテーター:横田 幸信(i.school ディレクター、i.labマネージング・ディレクター )

日程:2021年1月16日(土)、2月6日(土)、2月20日(土)
時間:10:30-18:00

【2020年度WS9 DAY1 (1/16)】
1月16日にWS9の第一回ワークショップが開催されました。

WS9では「ポスト・アイディア創出: その後のプロセスへの挑戦」というテーマで、WS8「超高齢化社会でのイノベーション」で作り出したアイディアのブラッシュアップと実装化に向けて、ラピッド・プロトタイプの作成や重要ステイクホルダーへのインタビュー等具体的な方法論の学習と実践に励みました。

DAY1の活動について報告します。

①目標認識のすり合わせ
今回のワークショップで「どこまでアイディアを発展させていくのか」「アイディアがどのような状態であるべきか」を確認し、「各仮説が検証確認できており、ステップごとに事業コンセプトと自社のストーリーを設定できている状態」を目指すこととしました。

②キーワードの整理
「ヒト・モノ・コト・ビジネスモデル」について整理しました。
●ヒトとはサービスの利用者の詳細で、ユーザー像、課題認識、ユーザーの感じる価値、サービスによって変化する価値と行動を指します。
●モノとは製品やサービスの詳細のことで、形状や質感、使用される空間、搭載される機能などを指します。
●またコトとは、ヒトがモノを利用する利用体験の流れであり、いつ、どこで、どのようにその製品を利用するかを示した物です。
●ビジネスモデルは以上のヒト・モノ・コトの関係をまとめて、ステイクホルダー関係図と収益モデルを示すものです。

③インタビュー対象者の選定
②を通して見えてきた今後検証しなくてはならない仮説を元に、検証のために行うインタビュー対象者の選定を行いました。また実際にインタビューを実施する際に気をつけるべきポイントを抑えながらインタビューガイドの作成とアイディア紹介資料の作成を行いました。

<感想>
DAY1では非常に具体的かつ応用性のあるアイディアの実装化のステップを学習しました。特におざなりにしがちな、ヒト・モノ・コト・ビジネスモデルのチェックを言語化して実行できたのは、今後自分がサービスなどを立ち上げ動かしていく際に非常に有用であるように感じました。

山本 耀二郎
2020年度 i.school 通年生
東京大学工学部化学システム工学科 B4

【2020年度 WS9 DAY2(2/6)】
WS9DAY2の内容について共有いたします。

前回のWS9DAY1ではステークホルダーに対するインタビューが課題として与えられました。
今回のWS9DAY2では、実施したインタビューの内容を受けてアイデアをさらに精緻化していくことを目指しました。

①ワーク1について
最初にインタビューで得た情報を整理することからスタートしました。
私たちのチームでは先ずインタビューで得られた内容を大まかに共有し、それを踏まえて対象者像や対象者が持っている価値観について書き出しました。

そしてこれらの対象者像が、事前に想定した対象者像とどれだけマッチしているかを数字で表し、共有しました。
私は対象者像について、ディスカッションを通じてチームの中でなんとなく合意が取れているように感じていましたし、他のメンバーも同じように感じていると思っていました。しかし実際に思い描いているマッチ度合いを共有してみると「70, 70, 40, 40」のようにチームの中で二極化しており、大変驚きました。

このような数値化を行うことは「なぜ70%なのか」「どのような点が40%なのか」と言った議論を生じさせ、メンバーの持つ考えの言語化やズレ・共通点の認識が自然と誘導される設計であると感じ、興味深いステップだと思いました。

②小噺25歳編
お昼休みに横田さんの25歳頃のお話を伺いました。
年代的に近いこともあり、感情的な部分などは特にリアルに想像することができました。

③ワーク2について
続くワーク2ではインタビューで得られた重要な発言などについてマトリクスに書き出す作業を行い、それらの発言から得られる解釈や示唆について書き加えていきました。
メンバーのそれぞれがインタビューの中で印象的に感じた事実をそれぞれ書き加えていくことで、ワークシート自体がとても豊かになっていくように感じられました。

意見の対立などが生じない分、個人的には一番リラックスして参加できたフェーズだと思います。
書き出した解釈の共有とディスカッションを通じて、異なるインタビュー対象者の付箋が徐々につながり、インタビュー対象者の二人に何が通底していたのかが明らかになっていきました。
最終的に私たちのチームではシニアにとって「つながり」が一つの課題なのではないかという結論に至りました。

④FBを受けて
WSの終盤でこれらの結論について堀井先生、横田さんからフィードバックをいただきました。
フィードバックの印象として、ハッとさせられる(あるいは「ギクッ」?)ものが多く、次回までの反省としてチームで練り直そうという結論に至りました。
具体的な変更内容については次回のWSまでの間に集まり、3回目のインタビューなども合わせて検討していく予定です。


早川裕貴
2020年度i.school通年生
東京大学 教育学部 4年

【2020年度 WS9 DAY3(2/20)】

WS9 Day3 について報告いたします。
前回のDAY2では、実施したインタビューについて整理し、そこからどのような示唆が得られるか議論しました。
今回は、4つのフレームワークを用いて、アイディアのアップデートを行いました。

①フレームワーク1:アイディアコンセプト
(1)誰に(who)、(2)どうやって(how)、(3)どんな価値を(what)、提供するアイディアであるかを考えることで、コンセプトを明確にするフレームワークです。この3つの視点でアイディアを言語化することにより、アイディアの軸を簡潔にまとめることができます。

②フレームワーク2:ビジネスモデルキャンバス
「パートナーとの関係性」「主な活動」などの9つの項目から構成されるフレームワークです。これにより、アイディアをより詳細に整理することができます。

③フレームワーク3:ステークホルダーマップ
サービス主体、ユーザ、パートナーなどのステークホルダーと、それらの間の金・モノ・情報・のやり取りを図で視覚的に整理するフレームワークです。ステークホルダー間の関係性ややりとりを可視化することで、アイディアをわかりやすくまとめることができます。

④フレームワーク4:事業成長シナリオ
事業の成長段階を、例えば2021(現在)、2025、2030年の3段階に分け、「社会のストーリー」「事業モデル」「自社のストーリー」の3つの視点で描くフレームワークです。これを用いることで、長期的に目指すべき事業の目標を明確にした上で、そこに到達するために今できることが何かを考えることができます。

これら4つのフレームワークを用いて、アイディアのツボを意識しながら、アイディアの精緻化と成長シナリオの具体化を行いました。

【感想】
今回学んだフレームワークの中で、事業シナリオのフレームワークが特に参考になりました。
事業の成長イメージを具体化することの重要性と、そのイメージを現実化するために今できることを考える重要性を学びました。今できることを考える上で、仮想的にこういう人がいたらできるよねと考えるのではなく、本当に我々が取り組む場合にできることを考えることが重要で、そこの議論には苦労しました。

東京大学工学部機械工学科 4年
松永裕太

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